Q:2025年4月の住宅ローン金利最新動向を教えてください!
こんにちは、住宅ローンアドバイザーの和田です。
今回は2025年4月の住宅ローン金利の最新情報をお届けします。
日銀の利上げの影響を色濃く反映した今月は、ほとんどの銀行で変動金利が上昇する結果となっています。
固定金利も引き続きじわじわと上昇しており、住宅ローンを検討中の方にとっては、ますます金利の比較と今後の見通しについての理解が重要な局面になってきました。
◆日銀の利上げの影響で変動金利が全面上昇
2025年1月23・24日に開催された金融政策決定会合で、日銀は再び利上げを実施しました。
この影響を受け、4月はほぼすべての銀行で変動金利の引き上げが見られました。
前回2024年10月)の引き上げ幅はおおよそ年0.15%でしたが、今回は年0.25%の引き上げとなり、利上げ幅をそのまま基準金利に上乗せする傾向が続いています。
ただし、SBI新生銀行やソニー銀行など一部の銀行は金利見直しのタイミングがこの4月ではなく5月以降となるため、現時点の金利表示よりも今後引き上げが行われる可能性が高い点に注意が必要です。
◆auじぶん銀行一強時代の終焉!?銀行間で金利差が拡大。
最近の傾向として、銀行によって金利引き上げの方針に差が生じてきました。
・金利引き上げを抑え、顧客獲得を狙う銀行
・日銀の利上げ以上の引き上げで、金利競争から一歩引く銀行
このように、二極化が進んでおり、場合によっては同じメガバンクの変動金利でも最大0.4%もの差が見られます。
また強気な金利引き下げで、苛烈な金利競争をリードしてきたauじぶん銀行ですが、基準金利の引き上げと、引き下げ幅の縮小を同時に敢行、一気に0.35%の金利上昇というインパクトのある金利の発表でした。
またメガバンクでは三井住友銀行も基準金利の引き上げと、引き下げ幅の縮小を実施、さらに最優遇金利の適用に物件価格の80%以内での借り入れの条件を設定するなどみずほ、三菱UFJ両行と方向性の違いを明確にしました。
◆各金融機関の基準金利・引き下げ幅・適用金利
auじぶん銀行
3月:基準金利 2.591% / 引下げ幅 2.157% / 適用金利 0.434%
4月:基準金利 2.841% / 引下げ幅 2.057% / 適用金利 0.784%
PayPay銀行
3月:基準金利 2.430% / 引下げ幅 1.900% / 適用金利 0.530%
4月:基準金利 2.680% / 引下げ幅 1.900% / 適用金利 0.780%
住信SBIネット銀行
3月:基準金利 3.025% / 引下げ幅 2.577% / 適用金利 0.448%
4月:基準金利 3.275% / 引下げ幅 2.577% / 適用金利 0.698%
SBI新生銀行
3月:基準金利 1.700% / 引下げ幅 1.290% / 適用金利 0.410%
4月:基準金利 1.700% / 引下げ幅 1.290% / 適用金利 0.410%
みずほ銀行
3月:基準金利 2.475% / 引下げ幅 2.100% / 適用金利 0.375%
4月:基準金利 2.625% / 引下げ幅 2.100% / 適用金利 0.525%
三菱UFJ銀行
3月:基準金利 2.625% / 引下げ幅 2.280% / 適用金利 0.345%
4月:基準金利 2.875% / 引下げ幅 2.280% / 適用金利 0.595%
三井住友銀行
3月:基準金利 2.625% / 引下げ幅 2.000% / 適用金利 0.625%
4月:基準金利 2.875% / 引下げ幅 1.950% / 適用金利 0.925%
ソニー銀行
3月:基準金利 2.057% / 引下げ幅 1.410% / 適用金利 0.647%
4月:基準金利 2.057% / 引下げ幅 1.410% / 適用金利 0.647%
SBI新生銀行・ソニー銀行などは、現状の金利に利上げ分が織り込まれていない可能性が高く、金利見直しが想定されそうです。
そのため、「現在の一見の金利が安いから」だけではなく、将来的な金利の動きも想定して判断する必要があります。
Q:時間がないのでサクッと要点を教えてください
変動金利:日銀の利上げ反映でほぼ全面的に上昇。表示金利上乗せだけでなく引き下げ幅を縮小する銀行も。
固定金利:国債利回り上昇により緩やかに上昇。
Q:今後も金利は上がっていくのでしょうか?
現時点で、日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、同年7月、さらに2025年1月に利上げを実施しています。今後も追加利上げの可能性はあるとされています。
とはいえ、金利予測は非常に難しく、景気や物価状況によっても大きく変動します。
将来の金利が不安な方は固定金利を、柔軟な返済と今の金利の恩恵を受けたい方は変動金利を選ぶと良いでしょう。
まとめ
今月は変動金利が全体的に上昇し、銀行による金利戦略の違いが目立ってきました。住宅ローンを組む際には、今の金利だけでなく「将来の金利がどう動くか」にも注意が必要です。
特に、「今の金利が続くのか」「借入後金利が上がりやすい金融機関なのか」といった点を事前に確認することをおすすめします。
◆2025年4月の各金融機関の適用金利
変動(ネット系)
金融機関 | 金利 | 詳細 |
---|---|---|
ソニー銀行 | 年0.647% | 詳細はこちら |
楽天銀行 | 年1.043% | 詳細はこちら |
住信SBIネット銀行 | 年0.698% | 詳細はこちら |
auじぶん銀行 | 年0.730% | 詳細はこちら |
イオン銀行 | 年0.780% | 詳細はこちら |
PayPay銀行 | 年0.780% | 詳細はこちら |
SBI新生銀行 | 年0.410% | 詳細はこちら |
変動(地銀)
金融機関 | 金利 | 詳細 |
---|---|---|
りそな銀行 | 年0.640% | 詳細はこちら |
みなと銀行 | 年0.595% | 詳細はこちら |
関西みらい銀行 | 年0.625% | 詳細はこちら |
京都銀行 | 年0.975% | 詳細はこちら |
池田泉州銀行 | 年0.620% | 詳細はこちら |
紀陽銀行 | 年1.025% | 詳細はこちら |
但馬銀行 | 年0.875% | 詳細はこちら |
スルガ銀行 | 年1.075% | 詳細はこちら |
南都銀行 | 年0.875% | 詳細はこちら |
百十四銀行 | 年0.575% | 詳細はこちら |
トマト銀行 | 年0.725% | 詳細はこちら |
山陰合同銀行 | 年0.650% | 詳細はこちら |
変動(その他)
金融機関 | 金利 | 詳細 |
---|---|---|
JA兵庫六甲 | 年0.740% | 詳細はこちら |
近畿ろうきん | 年0.985% | 詳細はこちら |
ARUHI ユアセレクト | 年1.394% | 詳細はこちら |
ARUHI 住宅ローン | 年1.344% | 詳細はこちら |
フラット35
商品名 | 金利 | 詳細 |
---|---|---|
フラット35 | 年2.050% | 詳細はこちら |
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